浦戸諸島の島あるき① | Nozomi TANAKA 浦戸諸島の島あるき① – Nozomi TANAKA

 

     
浦戸諸島の島あるき①

仙台の近くにありながらつい最近までその存在を知らずにいた、浦戸諸島。職場で共に活動している「みやぎ民話の会」さんとの打ち合わせの中で話題に上がり、行ってみたい!と思っていた頃に、塩竈の髙田さんと島歩きをご一緒できる機会が得られた。しかもこの時はちょうど、塩竈市浦戸諸島で活動する写真家・喜多直人さんの写真展「同居湾」が開催中で、幸運にも島をご案内頂いた。
 
 




 



 
 
事前にgooglMAPでも確認していたのだが、実際に降り立ってみるととても小さい。離島というと、酒田の飛島には2回ほど訪れたことがあったが、飛島の孤島感とはまた違い、たしかに「同居」という言葉がしっくりくる感じがした。島自体が、一つの船のようにも感じる。
 
 



 
 
この小さい島と島の間をつなぐのが「市営汽船」と呼ばれる小さな船で、街なかであればバスの役割となるものだが、4人も乗ればなかなか窮屈なくらいの大きさである。そのぶん、普段近くでみることのない船の操縦が目の前で見れるのがおもしろい。船長さん?にも話しかけやすい距離感で、ほんの数分の移動だけれども、島の暮らしのことを聞いたりした。「島から島へ移動する生活」というのが私にとっては非日常的な世界で、何から何までが新鮮に思える。不便なことはないのだろうかと思って聞いてみると、「オレにとってはこんなに暮らしやすいとこはないね」という。「でも奥さんは不便がって塩竈に出たがる」のだそうだ。
 
 



 
 
聞くと、浦戸の島へ嫁いでくる女性は、松島からの方が多いらしい。
これは喜多さんに教えてもらったことだが、むかし松島から嫁いできた女性が「ネギのタネ」を持参してきたらしい。そのタネから育ったネギが、いまでも島の畑で育てられているよ、と、小さな畑を案内してくれた。「ネギのタネ」とともに嫁いできた女性はまだご存命とのことで、喜多さんは畑を眺めていたところ、そのご本人からこの話を聞かされたという。他の地域の民話で「あずき」を握って嫁いできた、というような話を聞いたことはあったが、「ネギ」は初耳だった。
 
面積の小さな島のなかには、小さいながらも豊かな充足感のある畑があちこちに見られる。基本的に自家用とのことで、タネの交配も限られてくる環境にあるため、「在来作物」もあるのでは…と思ったところ、やはり在来の白菜があるらしい。現物は見れていないが、機会があれば拝んで見たい。
 
 



 

 
 

汽船の船長さんが、「あの山の向こうに雲がかかると風が吹くんだ」と教えてくれた。島から見えるのは泉ヶ岳か舟形山だろうか?しばらくすると本当に風が強くなってきた。
 
 




 
 
(つづく)

 


Date: 04/15/2018 | Category: フィールドノート|地域 | Name: Nozomi TANAKA