早池峰山開山祭 | Nozomi TANAKA 早池峰山開山祭 – Nozomi TANAKA

 

     
早池峰山開山祭

6月9日、遠野の早池峰山岳会さんとともに、早池峰山の開山祭へ行った。
開山祭では、山頂の早池峰神社奥宮で権現舞の奉納がある。山の上で舞う神楽が見たくて、この日一緒に行ってくれる人を探していたところ、ありがたいことに遠野の友人が早池峰山岳会さんを紹介してくれた。
 
  

 
 
 
 
早池峰山は岩手県にある標高1917mの山だ。森林限界が1300m付近と低く、ごつごつした大きな岩場が山頂まで続く。かんらん岩や蛇紋岩(とても滑りやすい)という特殊な岩石が分布していることに特徴があるが、これらの岩石は4億年以上も昔(古生代オルドビス紀)に海のなかで形成され、海底の隆起によって地表に現れたものだと考えられている(http://sanriku-geo.com/column/北上山地の準平原地形と特有の地質が生み出す貴/)。
  
 

  
 

高山植物

▲チングルマ
 

▲ナンブナズナ
 

▲イワウメ
 
 
 
早池峰山は古くから山岳信仰の霊場とされ、遠野などに伝わる不思議な物語を生む重要な場所の一つでもあった。麓の集落には山で修行していた山伏たちが伝え継いだとされる早池峰神楽が、ユネスコの無形文化遺産として有名な大迫の岳・大償のほかに、遠野の大出・塚沢・平倉の、5つの集落に伝承されている。
 
 

▲山頂
 

▲山の上は多国籍で賑やかだった
 

▲権現舞の奉納。頭を噛んでもらった。
 

 
 
 
早池峰山を訪れた目的には神楽の他にもう一つあって、それは早池峰山が大同年間に由来を持つ山であるということだ。
山頂の早池峰神社は、大同2年(807)、藤原鎌足の子孫である兵部卿成房(ひょうぶきょうなるふさ)が祠を建立したのが始まりと云われている。もちろん神社が建立される以前から早池峰山は当地域の人々の信仰対象となっていたのだろうが、山形の肘折温泉を訪れてから、大同年間に由来をもつ聖地が東北各地で見られることを知って、その時代が日本の歴史にとってどういう意味を持つのか気になっている。
(というのはこの山を訪ねる理由づけでしかなく、単純に憧れの山に足を踏み入れたかっただけでもある。なのに当日の写真データを紛失してしまった…)
 
 

 

 
 
山岳会のエビさんから、歩きながら遠野と早池峰山の関係など教えてもらった。早池峰神楽は早池峰山の登り口の集落に伝承されていることや、遠野の早池峰山神社も早池峰に至る登り口の一つであることなど。信仰や神楽は、山と人がどんな風に関わってきたのかを表現するものでもあると思うのでとても興味がある。大地の歴史と人間の歴史が、信仰の物語のなかで一つの風土となって、とてもダイナミックで不思議な世界を形成していることがおもしろい。


Date: 06/09/2019 | Category: |岩手 | Name: Nozomi TANAKA