[山] 月山(8/13-14) | Nozomi TANAKA [山] 月山(8/13-14) – Nozomi TANAKA

 

     
[山] 月山(8/13-14)

昨年に続き今年も8月13日-14日で月山参り。13日は山頂小屋に一泊。
例年、8月13日は、山頂にある月山神社で柴燈祭(さいとうさい)という神事が行われる。これは護摩壇を組み火を焚き、先祖を里の村々へ迎えるおまつり。また、無縁の御霊と酒を呑み交わす(?)「ほいほい酒の儀」が行われる。
今年も儀式は行うが、コロナ感染拡大対策のため、一般の参列者にはお控えいただくということだった。
今回たまたまお祭りの日に山頂に居合わせたので、例年とは違う形ではあるけれど、お迎えする儀式の一端を体験することができた。
登り始めはガスがかかっていたが、夜には星空も町の明かりも見えた。お祭りの火は麓の家々にも届いただろう。星野さんに倣って自分も、夜空の星に向かって「ほーいほーい」と呼びかけた。

13日、登り始めはガスガスだったけれど、「午後から晴れ」の予報通り、山頂に着く頃には雲が晴れた。
山頂小屋に荷物を置いて軽装になってから、「岩根沢・本道寺コース」方面の雪渓を見に降る。
万年雪から溶け出した水は痛いほど冷たい。
しばらく雪渓の上を散策して、帰りは「胎内岩」をくぐってみた。肘をすりむいた。
夕方、条件がよさそうだったので、夕食前にブロッケン現象が見れそうなスポットを探し歩くと、すごく見れそうな場所をみつけたので、強風に煽られつつブロッケン待機。待機中、眼下に山伏装束の人+撮影機材を抱えた3人組がいるなと気づき、よく見ると星野さん。何かの番組になるみたい。淡々とした足取りで通り過ぎていった。腰に下げた鈴の音も遠くになっていく。
背後の雲が頭上を越えて目の前に降り、雲の塊ができると、ほとけの姿が現れた。月山では2度目の御来迎。手を振り返してくれるほとけさまは自分自身。
夜は先述のとおり。山の東方には葉山が見えていた。地蔵倉からこちらは見えていただろうか。温泉街の明かりが見えないか目をこらした。肘折の人々の姿が目に浮かぶ。みなさんの元にもご先祖さまが降りていっただろう。

14日、夜中におかしな夢を見る。同乗していた車が小さい女の子を撥ねてしまう。女の子はなくなってしまったようだ。時系列が謎だけれど、2回、同乗していた車が交通事故を起こし、女の子を撥ねて死なせてしまう。体が痛くて目がさめた。夢でよかった。再び眠りに落ちた。
薄明かりで目が覚めた。4:30ころ。日の出を見ようと外に出ると、すでに4人ほど待機していた。晴れていたけど、雲が麓に溜まっていて、ずいぶん高いところまで登ってやっと雲から顔をだした。太陽に照らされて、一気に日が始まるようだった。条件がよかったので、朝日でもブロッケン現象が見れそうだと思い、昨日の場所でブロッケン待機。ブロッケンは嶺になっているところじゃないと見れないので、当然さえぎるものなく風が吹き抜けて、全身で風を受けることになるので寒い。がまんした甲斐あって、昨日につづきほとけの姿を拝めた。随分ながい間、なんども見ることができた。月山ではもうどんな時に見れるかわかってしまったかもしれない・・・
雲が迫ってくると、それに映るほとけさまの姿も当然どんどん自分にせまってきて、しかも巨大化していき、ついには自分と衝突する。ほとけが入ってきてしまったという感覚になるかもしれない。ほとけが降りてくるというのは、たとえ話ではなくて、実際の体験からでてきたものなんだろうと感じた。


Date: 08/15/2020 | Category: フィールドノート|地域| | Name: Nozomi TANAKA