[山] 雪山登山技術講習会(ピッケル&アイゼンワーク)@谷川岳天神平

12/22、谷川岳の天神平で行われた雪山登山技術講習会(主催:mont-bell)に参加した。
ラッセル、キックステップ(アイゼンを履かない歩行)、ピッケルを使った滑落停止、初期制動、アイゼンワーク、耐風姿勢などの実践練習をした。



10時20分に谷川岳ロープーウェイに集合。この日は富士山五合目で講習予定だった別のグループもこちらに合流となったらしく、インストラクター2名での体制となった。こちらは豪雪だったのに、富士山の方は土が見えるくらい雪がなかったそうだ。全員で装備の確認をして、ロープーウェイ乗り場へ。

 

「マスクを着用していない方はご乗車できません」の張り紙があった

 

ロープーウェイで天神平へ

 

谷川岳の双耳峰、トマノ耳とオキノ耳

 

ロープーウェイで天神平まで上がり、実習現場までは新雪の上を10分ほど移動して、手頃な斜面に場所をとる。ラッセルはほぼ先頭の3名の方がやってくれたけど、2mほどに積もったバフバフのパウダースノーは容易には硬められず、後続でもずぼずぼ埋まる。しかし本当に風もなく穏やかで、埋まる状況を楽しむ余裕すらある…。(むしろ過酷な環境の方が訓練になるのかもしれないけど)

 

天神平から練習場所へラッセル

 

練習場所の斜面に着いてまずやることは、雪の中にお尻を着いて雪を押しのけながら(埋もれながら)斜面を下ること。みんなで2~3往復くらいしてひとまず足場を作る。たっぷりの雪に全身を預けるのが気持ちい、けど、この斜面は雪がない時だとどんな地形なんだろうと思うとちょっとゾッとする。

 

前方に見えるのは朝日岳

 

雪山では滑り出したらすぐに止めなければいけない。スピードが乗ってきたら滑落停止でも止まらないらしい。ピッケルは、ヘッドとスパイクを握り、両脇をしめてできるだけ縦にして胸につけ、ピック側を地面に向けて突き刺す。このときブレードが胸側につくことになるので、それで顎を切ってしまうことがあるので注意する。ちなみにピックの”ぎざぎざ”が多い方がよく止まるらしい。
姿勢はうつ伏せにで、足は肩幅に開き必ず浮かせる。これはアイゼンを履いているときに、引っ掛けて怪我をしたりウェアを破いてしまうことがあるため。

前半はこの滑落停止の練習をして、昼食。10分間ほどで済ませる。お昼は凍らないカロリーのあるもの(おにぎりやセリーなどはNG)。
目の前に見える山の名前を教えてもらった。遠くに至仏山まで見えていた。

 

天神平から東方を望む。

 

お昼をさっと済ませて、後半は12本爪アイゼンを履いての歩行訓練。アイゼンを装着して雪の上を歩くのは初めてなのでとてもわくわくした。ワンタッチ式なので雪の上でも簡単につけられた(登山靴に雪玉がついたままだとNGなので、ちゃんと雪を落としてからつけること)。

 

 

アイゼン歩行では通常よりも足を高めに、がに股にならないように注意する。登り下りで足の角度もいろいろバリエーションがあって、夏山とは装備も使う筋肉もかなり違うのを実感した。これで6〜8時間とかはまだ歩ける気がしない。特に雪団子ができないように、一歩足を出すたびにピッケルで靴を叩きながら歩くというのは、なんと面倒なことかとちょっと衝撃を受けた。でもこれを怠ってアイゼンが効かなくなって滑落とかあるらしいので、面倒くさがらずにちゃんとやろう。
アイゼンを履いたままでの滑落停止の練習をまた何往復か行い、15時に終了。ロープーウェイに乗って麓まで戻り、無事解散。

雪山講習では疲労はなかったけれど、むしろここまでの道中がかなりヒヤヒヤもので精神的に疲れた。講習会当日は、路面も所々圧雪や凍結はあったけれど、本当にありがたいことに除雪はされていて、二駆のマーチ(当然冬タイヤ)でもとりあえず谷川岳ロープーウェイまで無事に来れた。けれど、12/20に仙台を出発して、ちょうど数日前からの大雪で道も悪かったし、291号線や17号線も通れるかどうかぎりぎりの判断になったので、ネットで道路状況と睨み合いながらの移動となった。チェーン規制も出ていて、那須から水上町への道中でオートバックスに寄って応急用の金属チェーンを買うなどした。幸いにも使わずに済んだけれど。
水上駅から湯檜曾にかけての道路では、除雪作業をする車が往来していた。通り沿いに立ち並ぶ旅館や商店は、軒並み2m近くある大雪をかぶっていて、それが道路にせり出しているので、落っこちてきてフロントに直撃しないか恐る恐る通り抜けた。
来たことがない場所だと、雪が降った時にどの道が使えなくなるとか、迂回路をどうするかとか判断が難しい。ぎりぎりのスケジュールだとどうにもならなくなるので、冬場は特にいくつかのパターンを用意して、宿を取る場所にも気をつけようと勉強になった。
なお谷川岳の天気状況を見るには、水上の予報よりも越後湯沢の予報を参考にすべしとのこと。

この日の装備一覧は以下より。

とりあえずウエアはこんな感じでした。

<上>
(1)ベースレイヤー
アンダー:ジオライン メッシュ ソフトブラ(mont-bell)/ドライベクター タンクトップ(MIZUNO)
キャプリーン COOL DAILY SHIRT(patagonia)←旧キャプリーン01相当らしい
メリノ250ベースレイヤー1/4ジップ(Smartwool)
ミズノのドライなんとか…←夏も着ている速乾性の長袖Tシャツ

(2)ミドルレイヤー
レギュレーターR1 PULLOVER(patagonia)
アトムLTフーディー(Arc’teryx)

(3)アウターレイヤー
TYPHON 50000 WARM(MILLET)

↑レイヤリングのベースは保温性と湿度調機能が高いメリノウールで、自分は上半身が汗かきなので、メリノの上に速乾性の化繊(夏用のTシャツ)を着ると汗が発散されて良いという情報があったので、それを試してみることに。

<下>
(1)ベースレイヤー
アンダー:ジオライン メッシュ パンツ(mont-bell)/メリノウール アルパイン ソックス(mont-bell)
ドライレイヤーウォームタイツ(finetrack)
スーパーメリノウールタイツ(mont-bell)

(2)ミドルレイヤー
キャプリーン03 ボトムス?(patagonia)

(3)アウターレイヤー
SIMUL ALPINE PANTS(patagonia)

↑上半身のレイヤリングに比べて、下半身の方は情報が少なくてよく分からない部分が多い…。不安要素はアウターレイヤーがソフトシェルなことで、普通の?雪山登山ならこれでいいのかもしれないけど、雪上訓練のときは積極的に転んだり雪に触れることが多く、また谷川岳の雪は水分が多いという情報もあって、ソフトシェルじゃ浸みてしまいそうなこと。カッパはもっていくので、それを中に履くか、外に履くかした方が良さそう。ちなみにアイゼンをはく時は高確率でカッパを破いてしまうので、アウターの外じゃなくて中に履くのがいいらしいけど、訓練となるとどっちがいいか迷う。

<手袋>
インナーグローブ:どこのやつか忘れたけど秋冬用の手袋
オーバーグローブ:Fleece Pro Glove(Mammut)/オーバーミトン・インナー付き(mont-bell)

<帽子・マスク>
ウールキャップ(mont-bell)
Expedition Balaclava(THE NORTH FACE)

<ゲイター>
アルパイン ロング ゲイター(THE NORTH FACE)

以上。

次に道具一覧。まだ使ったことがないものも多く、不要なものもあった(ビーコン、プローブとか)。
着るものにしてもそうだけど、いろいろ試しつつ、回数を重ねて、持ち物も判断できるようになりたい。

○写真右から、
ザック[60l](mont-bell/アルパインパック60)
ヘルメット(BlackDiamond/ベクター )
アイゼン[12本爪](PETZL/バサック)
ワカン(マジックマウンテン/トレースライン)
ポール(mont-bell/アルパイン フォールディングポール)
マット(thermarest/Zシート)
プローブ(ORTOVOX/240アルーライト)
ビーコン(ORTOVOX/Zoom+)
靴(LOWA/ALPINE EXPERT GT)
モバイルバッテリー[25000mAh](Cxliy)
ラジオ(SONY/PLLシンセサイザーラジオ)
GPS(Garmin/GPSMAP 64s)
サングラス、ゴーグル
カラビナ[2個、ロック式](BlackDiamond)
スリング[2本、60cm/120cm]
ヘッドライト[2個](milestone、もう片方のは忘れた)
ツエルト(アライテント/スーパーライト・ツェルト1 )
保温ボトル[750ml](THERMOS/山専用ステンレスボトル)
ホイッスル
手ぬぐい、タオル、マスク

○このほか写真に入っていないもの
アウトドアウォッチ(GARMIN/Instinct)
撮影機材
食料(昼食、行動食、非常食)
靴下の予備
ホッカイロ
スコップ

○ファーストエイドキッドの中身
絆創膏
布テープ
ガーゼ
消毒液
虫刺されの薬
綿棒
ピンセット
はさみ
安全ピン
ベーパーナイフ
ライター
マッチ
エマージェンシーシート
ポイズンリムーバー
靴紐の予備
常備薬、頭痛薬
保険証のコピー
予備電池
ファーストエイド・マニュアル

以上でした


Date: 12/23/2020 | Category: メモ| | Name: Nozomi TANAKA / 田中望